いったんできあがってしまった論理には、もはやそれ以外の解釈を許容する余地はない。断片はそれぞれの場所にしっかりとはめこまれ、けっして揺らぐことはない。結果には絶大な確信がおかれ、その解釈「以外のいかなるものも」頭に浮かばない。ある意味で、妄想症の人間は典型的な緻密きわまりない科学者に似ているともいえる。(エヴリンフォクスケラー)