言葉は 人は
伝わらない

嘘なんかつかなくたって 隠さなくたって
こんなにも伝わらない

たとえ本当の言葉だったとしても また 嘘だ と言ってしまえばもう本当か嘘かわからない





人は 自分の言いたいことを言葉や何かに 表そうとする
間違ったアーティスト気取りみたいなこと言い出さなくたって 全ての伝達はその行為から逃れられない

元々は様々な情報を 言葉という形に 切り取り 変換しなくてはならない

だから 切り口を選び損ねたり 言い間違えたり 表現の不適切だったり 誤読したり 誤解したりする

こんなにも 人は 伝わらない
隠さなくたって 放っておけば 勝手に隠され 曲げられ 捏造されてしまう

ならば 隠す意味すら無いじゃないか どうせ全部嘘じゃ


人は 伝えたいと思い なるべく見たものに近いものを表そうと 言葉や表現方法に迷い悩む

飾る必要すらない 飾るのは簡単なことなのかは知らない

そんなことしなくたって こんなにもまどろっこしい


科学が確かだと言われるのは 数値化できるものや読み取り易いもののみを扱うから
読み書きしにくいものを扱い出せば科学だってあやふやになる


ならできるのは せめて少しでホントウに近いようにと望み心がけることだけ





けれど 隠さず飾らずにホントウを表そうとしました なんて言ってみたらかえっておかしな事になってみたりもする

隠さず飾らず ありのままを写す ことは難しい
勇気とか心意気とかそをな生易しい問題ではない



けれど どれだけ隠し飾ろうとも そこからホントウを読み取る人がいる
作られ飾られた姿こそが結果的に一番ホントウを表していた と言う時もある


ノイズがあるからね
だから きっと そんな言葉もやっぱり生き残る

ならば初めから全部隠してしまえとか言ってみたりもする
どうせ判る人には判るからとか言ってみたりする